キル・ビル Vol.2 : 新作映画評論

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新作映画評論

キル・ビル Vol.2 キル・ビル Vol.2 4月24日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー

「1」に批判的だった人も、見る価値はある

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ああ、これだ。待っていたのはこの味わいだ! 2つに分けてなお2時間越えかい、と突っ込みつつも、「1」以上にタランティーノらしさが炸裂する展開にワクワク、ゾクゾクだ。

「1」に批判的だった人も、見る価値はある。直線的に突っ走っていた「1」とは、まったく違ったトーン。舞台はマカロニ・ウェスタンな世界となり、ザ・ブライドがさすらいの女ガンマン仕様になったというだけではない。タランティーノならではの、一筋縄ではいかない悪党キャラ、そのキャラが反映する独特のダイアローグがおいしいのだ。「1」に足りなかったのは、まさにこれ。しかも今回は血しぶき・残酷描写は影をひそめているし、奇天烈な日本描写に引くこともない。

もちろん映画愛、お遊びもいっぱい。香港カンフー・パートでショウ・ブラザース映画のキャラをパロったゴードン・リューの痛快さは格別だ! そして驚きはラスト、ビルとの最終対決のエモーショナルなこと! この2人の会話に交錯する愛と憎しみ、やさしさと残酷さ(ちょっとのマヌケさも)。2人の中に息づくマカロニ魂に隠し味のサムライ魂も効いて、猛烈にせつないのである。

「2」があって初めて、「1」も完成する。やはり1本の映画として見たかったとは思うなあ。

若林ゆり

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ABOUT THE MOVIE

  • キル・ビル Vol.2 画像1
  • キル・ビル Vol.2
  • 「Vol.1」の直後から続く続編。結婚式をかつての暗殺団仲間に襲撃されたヒロイン、ザ・ブライドの復讐のターゲットは全部で5人。前作では2人を倒したが、本作では残る3人、ビルの弟バド、ビルの現在の恋人エル、そしてかつての恋人ビルへの復讐を遂行していく。前作ではタランティーノの日本製ヤクザ映画への愛が爆発したが、今回はマカロニ・ウエスタンと70年代のショウ・ブラザース製香港カンフー映画への愛が充溢。
  • 原題:
    Kill Bill: Vol. 2
    監督・脚本:
    クエンティン・タランティーノ
    製作総指揮:
    E・ベネット・ウォルシュ、ハーベイ・ワインスタイン、ボブ・ワインスタイン、エリカ・スタインバーグ
    製作:
    ローレンス・ベンダー
    撮影:
    ロバート・リチャードソン
    音楽:
    RZA、ロバート・ロドリゲス
    美術:
    種田陽平、デビッド・ワスコ
    出演:
    ユマ・サーマン、デビッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、マイケル・マドセン、ゴードン・リュウ、マイケル・パークス、サミュエル・L・ジャクソン
    製作国:
    2004年アメリカ映画
    上映時間:
    2時間16分
    配給:
    ギャガ・コミュニケーションズ
  • 4月24日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー
  • オフィシャルサイト

キル・ビル Vol.2

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