ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 : 新作映画評論

掲載作品数22835

新作映画評論

ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 3月4日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー

その瞬間、記憶の中のナルニアが鮮やかに甦る

小学生の頃は「ナルニア国ものがたり」にどっぷりハマって、親戚の家に泊まるたび、洋服だんすの中に潜り込んだ。ご贔屓はエドマンドで、プリンごときに籠絡されるのが不思議でしかたなかったけれど(当時の僕はプリン嫌いだった)、この映画を見れば、甘美な誘惑の実体(ターキッシュ・デライト)は一目瞭然。ティルダ・スウィントンの白い魔女にも圧倒的な存在感がある。

もうひとつ素晴らしいのが、ポーリン・ベインズ描く原作の挿絵からそのまま抜け出したようなタムナスさんの造形。ジェームズ・マカボイ演じる彼が登場した瞬間、記憶の中のナルニアが鮮やかに甦る。その一点だけでも、映画版の存在価値は高い。

もっとも、映画独自の興奮があるかというと疑問。原作では3ページであっさり終わる決戦が派手なCGIで長々と描かれるが、どう見てもそれはあんまりナルニア的じゃないだろうとか、客観的に見ると「ライオンと魔女」ってすごくイヤな話だよねとか、アスランはいいけどその声はどうよとか、細かい不満は無数にある。比較されることを運命づけられた「ロード・オブ・ザ・リング」には及ぶべくもないが、しかしそこまで期待するのは高望みがすぎる。このレベルで「朝びらき丸」まで映画化してくれれば大満足です。

大森望

ブックマーク: この記事をYahoo!ブックマークに登録する この記事をはてなブックマークに追加する この記事をlivedoorクリップに登録する この記事をBuzzurlにブックマークする この記事をnewsingにピックアップする

ABOUT THE MOVIE

  • ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 画像
  • ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女
  • 世界中で愛されている名作ファンタジー「ナルニア国ものがたり」をディズニーが映画化。半馬半人のケンタウロスや半山羊半人のフォーンなど伝説上の生物たちが住み、動物たちが人間の言葉で話す不思議の国ナルニアで、白い魔女の支配から住民たちを救うため、少年少女の冒険が繰り広げられていく。特殊メイクや特殊造型は「ロード・オブ・ザ・リング」のSFX工房WETA。監督は「シュレック」シリーズのアンドリュー・アダムソン。
  • 原題:
    The Chronicles of Narnia: The Witch, The Lion and The Wardrobe
    監督:
    アンドリュー・アダムソン
    脚本:
    アンドリュー・アダムソン、アン・ピーコック、クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー
    原作:
    C・S・ルイス
    撮影:
    ドナルド・M・マカルパイン
    音楽:
    ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
    出演:
    ウィリアム・モーズリー、アナ・ポップルウェル、スキャンダー・ケインズ、ジョージー・ヘンリー、ティルダ・スウィントン、ジェームズ・マカボイ、ジム・ブロードベント、リーアム・ニーソン
    製作国:
    2005年アメリカ映画
    上映時間:
    2時間20分
    配給:
    ブエナビスタ
  • 3月4日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2005 DISNEY ENTERPRISES, INC. and WALDEN MEDIA LLC

ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女

  1. 作品ページ
  2. 映画レビュー
  3. 注目特集
  4. 映画評論
  5. 動画・予告編
  6. フォトギャラリー
  7. DVD・ブルーレイ
  8. けいじばん
  9. 映画館検索

- PR -

映画レビューキャンペーン

ガイド

新作映画評 人気映画評論家による最新作批評のコーナー。近日公開または公開中の最新作の中から編集部が選りすぐった作品を、毎週3作品ご紹介。更新は、毎週火曜日。

読み込み中...
© eiga.com inc. All rights reserved.