CASSHERN : 新作映画評論

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新作映画評論

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CASSHERN

4月24日より、丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー

期待通り!驚きの連続が観客を襲う

画像(C)2004「CASSHERN」パートナーズ

宇多田ヒカルの夫にしてカリスマ写真家、紀里谷和明の初監督作品である。各方面から寄せられていた期待に映画は見事に応え、観客を驚きの渦に巻きこむ。

まず驚かされるのが視覚効果である。ほとんど全カットに過剰なまでのCG修正が施され、画面はつねにキラキラと光り輝いている。すべて見た目重視で選ばれた俳優陣もCGで修正を受け、ほとんど俳優というよりも素材の趣がある(黒髪に青い目の麻生久美子まで見られる!)。俳優と背景は融けあって見事な一枚絵となる。演技などないし、そもそも俳優は動きもしない。ひたすらキラキラ輝く画面の中で朗々とセリフを読みあげるだけなのである。何よりも驚くべきは、この絢爛豪華なCG装飾が何ひとつ説話上の機能を果たしていないということだ。つまり画面は豪奢に輝いているが、その目の御馳走(あるいは映像の暴力)にはなんの意味もないのである。

このアクションなきSFアクションで語られるのは壮大なエディプス神話である。登場人物はみな父を倒して母と結婚したがっている。東博士が生み出した新造人間ブライ(唐沢寿明)は博士の妻である博愛の人ミドリを誘拐して世界の果てに逃げ、東鉄也ことキャシャーンは母を取り戻すためにブライと戦う。世界のためでもキャシャーンがやらなければならないからでもなく。それを見守るのはいつものように聖母キャラを演じる麻生久美子。少々幼稚とも思える女性観こそ、この映画の最大の驚きかもしれない。

(柳下毅一郎)

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ABOUT THE MOVIE

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  • CASSHERN
  • 竜の子プロダクションのアニメ「新造人間キャシャーン」を、宇多田ヒカルのミュージック・ビデオで知られ、その夫でもある紀里谷和明が実写映画化。CGスーパーバイザーに庄野晴彦、VFXスーパーバイザーに「ドラゴンヘッド」の木村俊幸、バトル・シーン絵コンテに「ガメラ」の樋口真嗣、プロダクション・デザインに「あずみ」の林田裕至が参加。遺伝子工学の権威、東博士は、戦死した一人息子、鉄也を新造人間として甦らせるが……。
  • 監督:
    紀里谷和明
    撮影:
    紀里谷和明
    編集:
    紀里谷和明
    共同脚本:
    紀里谷和明
    共同脚本:
    菅正太郎、佐藤大
    出演:
    伊勢谷友介、麻生久美子、寺尾聰、唐沢寿明
    製作国:
    2004年日本映画
    上映時間:
    2時間21分
    配給:
    松竹
  • オフィシャルサイト

(C)2004「CASSHERN」パートナーズ

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