モーターサイクル・ダイアリーズ : 新作映画評論

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新作映画評論

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モーターサイクル・ダイアリーズ

10月9日より、恵比寿ガーデンシネマほかにてロードショー

カリスマ革命家ゲバラの「原点」を活写した大傑作!

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映画の魅惑がこれほど凝縮されたドラマもない。文明から遠く離れた原野を駆け抜け、南米縦断1万キロを走破する「冒険映画」であり、涙あり笑いありの 「ロードムービー」であり、生涯の友情を誓った旅の仲間による、底抜けに愉しい「バディムービー」だ!

おまけに主人公は、亡くなって37年も経つのに、いまだに世界中の若者から「反抗のヒーロー」として熱狂的に支持されるチェ・ゲバラ。「ゲバラ日記」などの著作から伝わる情熱的な思想や行動や、アルベルト・コルダ(「ゲリラ・ヒーロー」が有名!)やルネ・ブリ(写真家集団マグナム)のポートレイト写真から伝わる独特のダンディズムといった、カリスマ革命家の姿はここにはなく、その思想や行動の「原点」が記録されるのみだ。

アメリカなどの帝国主義により分断された南米諸国の国境を越えながら、青年が見て聞いて触れた真実の姿は、やがて彼の心のなかに何かを宿す。そう、これは青年の成長の軌跡をつづる「ビルドゥングスロマン(教養小説)」、青春映画でもある。ウォルター・サレス監督は、ゲバラの「転回点」となった南米旅行を誇張もせずに描き、恋もすればダンスも踊るチャーミングな青年に活写して、カリスマ革命家を見事に脱神話化させている。

こりゃ、大傑作だ!! ガエル・ガルシア・ベルナルの美しい瞳が深い余韻を残す。後半になるにつれて、チェ独特の情熱的身ぶりをおびるあたり、彼の名演にホレボレする。

(佐藤睦雄)

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ABOUT THE MOVIE

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  • モーターサイクル・ダイアリーズ
  • キューバ革命の指導者チェ・ゲバラが、青年時代に親友と2人でオートバイで挑戦した南米大陸横断の旅を、「天国の口、終りの楽園。」の人気俳優ガエル・ガルシア・ベルナルの主演で映画化。親友役は実際にゲバラのはとこにあたるロドリゴ・デ・ラ・セルナ。監督は「セントラル・ステーション」のウォルター・サレス。23歳の喘息持ちの医学生エルネストは、親友と2人で中古バイクで南米を旅してさまざまな人々に出会っていく。
  • 原題:
    The Motorcycle Diaries
    監督:
    ウォルター・サレス
    製作総指揮:
    ロバート・レッドフォード、ポール・ウェブスター、ハノ・ヒュ-ス
    出演:
    ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ミア・マエストロ
    製作国:
    2004年イギリス映画
    上映時間:
    2時間7分
    配給:
    日本ヘラルド映画
  • オフィシャルサイト

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