黒い家 : 新作映画評論

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新作映画評論

黒い家 黒い家 5月22日よりロードショー

黒い家

11月13日より、丸の内プラゼールほか全国松竹系にてロードショー

黒い家の“心がない”夫婦に蝕まれる日常

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原作を読んだときはあまりの恐怖に震えた。主人公の保険マン、若槻慎二(内野聖陽)をジワリジワリと追い詰めていく菰田重徳(西村雅彦)と妻・幸子(大竹しのぶ)の、常軌を逸した行動、その過去の凄惨さに戦慄した。

原作の持ち味を十分、引き出せれば、どえらい傑作になる、と期待した。ところが…アレレ、だった。わしゃ、し~らない。  菰田重徳役の西村雅彦は全然コワくない。笑ってしまう。森田芳光監督の演出プランなのだろうけど、観る側が苦笑浮かべるようなサイコものは良くないと思う。重いくらいの芝居、コワさを西村雅彦に要求してもよかったと思う。彼が毎日毎日、保険金欲しさに若槻のいる事務所を訪ねてくるくだりの、西村の妙にヘラヘラ繕った表情芝居は興ざめだっ た。西村雅彦という俳優はもっとウマい役者だ。こんなもんじゃない。真価が観れず残念。

大竹しのぶの、ラストの若槻に襲いかかるくだりなんかジェイソン風になっていたのに愕然とした。原作も“これでもかっ!”の展開だが、もう少しスマートな恐怖演出ができなかったのだろうか。そう、この映画にはスマートさがないのだ。違う言葉で言えば、品がない、のだ。

(田沼雄一)

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古都・金沢。昭和生命北陸支社に勤務する若槻慎二は、保険金の請求書類に埋もれ苦闘する日々を送っていた。ある日、若槻は中年女性の声で「自殺でも保険金は下りるのか」という問い合わせの電話を受ける。思いつめたその声の様子に、思わず自殺を思いとどまるようなだめたが、相手は彼の名前を確認すると電話を切った。そして翌日、菰田と名乗る契約者から若槻名指しのクレームを持ち込まれる。

監督:森田芳光

出演:内野聖陽、西村雅彦、大竹しのぶ、田中美里

1999年日本映画/1時間58分

配給:松竹

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