アクロス・ザ・ユニバース : 新作映画評論

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新作映画評論

アクロス・ザ・ユニバース アクロス・ザ・ユニバース 8月9日よりアミューズCQN、シネカノン有楽町2丁目ほかにてロードショー

驚きがいっぱいの独創的なミュージカル

画像1(C)2007 Columbia Pictures Industries, Inc.
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ビートルズの歌曲だけを使ってミュージカル映画を作る。陳腐なアイデアに思えるかもしれない。しかし、それを実現するのがジュリー・テイモアとなれば、話は別だ。彼女は舞台版「ライオンキング」でミュージカルの常識を覆し、「タイタス」「フリーダ」では斬新な映像センスでストーリーテリングの可能性を押し広げた鬼才。もちろんこのミュージカルでも、少しも期待を裏切らない。

物語は若者たちの恋と友情を語る、ごくごくシンプルなもの。しかし、ビートルズの33曲がストーリーと登場人物の心情にピタリと当てはまり、60年代という時代そのものの豊かな表現になっている。しかも、曲ごとにガラリと色を変える語り口の多様性、独創性ときたら! 俳優たち自身のライブによる歌声は、ミュージカル嫌いでも思わず引き込まれるリアルな感情と空気感をたたえて見事だし、普通のミュージカルならダンスがもたらす躍動を、映像そのものが担っているのだ。しかも、この曲をそう使うのか! という、たまらない驚きがいっぱい。恋人ではなく、徴兵ポスターの語りかけから始まる“アイ・ウォント・ユー”(ヘビーな彼女の正体に注目!)や、イチゴ爆弾が炸裂する“ストロベリー・フィールズ・フォーエバー”など、テイモア印の大胆で爆発的な発想は見る者を圧倒。まるで万華鏡を覗いているような、めくるめくマジカル・ミステリー・ツアーに連れ出してくれる。

若林ゆり

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ABOUT THE MOVIE

  • アクロス・ザ・ユニバース 画像2 [拡大画像]
  • アクロス・ザ・ユニバース
  • 「ライオン・キング」の演出家としても知られる「フリーダ」のジュリー・テイモア監督が、全編ビートルズのナンバーで構成したオリジナルミュージカル。1960年代、父を探しにリバプールからアメリカに渡ったジュードは、カウンターカルチャーやミュージシャンとの刺激的な生活に出会い、親友マックスの妹ルーシーと恋に落ちるが、ベトナム戦争の激化で仲間たちはバラバラになっていく……。U2のボノ、サルマ・ハエックらのカメオ出演も話題。
  • 原題:
    Across the Universe
    監督:
    ジュリー・テイモア
    脚本:
    ジュリー・テイモア、ディック・クレメント
    製作:
    マシュー・グロス、ジェニファー・トッド、スザンヌ・トッド
    撮影:
    ブリュノ・デルボネル
    音楽:
    エリオット・ゴールデンサル
    出演:
    エバン・レイチェル・ウッド、ジム・スタージェス、ジョー・アンダーソン、デイナ・ヒュークス、マーティン・ルーサー・マッコイ、T・V・カーピオ、ボノ、サルマ・ハエック
    2007年アメリカ映画/2時間11分
    配給:
    東北新社
  • 8月9日よりアミューズCQN、シネカノン有楽町2丁目ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2007 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.

アクロス・ザ・ユニバース

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