インクレディブル・ハルク : 新作映画評論

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新作映画評論

インクレディブル・ハルク インクレディブル・ハルク 8月1日より有楽町スバル座ほかにてロードショー

ハルクの特質を生かしたドラマ作りが成功

画像1(C)2008 MVLFFLLC. TM & (C)2008 Marvel Entertainment.
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ハルクは、他のアメコミ・ヒーローとは違うネガティブな存在だ。感情が激してブルース・バナーがハルクに変身してしまうと誰もその力をコントロールできない。目の前にあるものすべてを破壊し尽くしてしまう。だからスーパーマンのように変身して活躍するスペクタクルよりも、きわどいところでいかに変身を防ぐか、その死にもの狂いの努力にドラマのヘソがあるし、サスペンスもスリルも生まれる。今回の「インクレディブル・ハルク」が面白くなったのは、その見極めがきちんと出来ているからだ。

過去の経緯も前説もなく、逃亡する男としてのブルースのディテールからいきなり描写していく導入部のテンポも素晴らしい。心拍数の上昇を抑えるための精神鍛錬、呼吸法の取得、治療薬の開発。そして追っ手が登場して隠遁生活が突然戦闘モードに切り替わるあたりでググッと映画に引っ張り込まれてしまった。さすがアメコミ専科のザック・ペンの脚本だ。エド・ノートンがかなり手を入れたという話も聞くが、この脚本のお陰で、レテリエ監督の演出がベッソン作品に比べて数段良くなったのは間違いない。エドは悩める科学者にぴったり。肉体コンプレックスの裏返しでハルク・パワーに焦がれるブロンスキーのティム・ロスも適役だ。アン・リーは才能豊かな監督だが、「ハルク」には向いていなかったということを、今さらながら実感した。

森山京子

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  • インクレディブル・ハルク
  • 実験中に大量の放射能を浴びた科学者ブルース・バナーは、感情が高まると緑色の超人ハルクに変身するという特異体質になってしまう。元の体に戻るべく治療方法を探すブルースだったが、その驚異的なパワーに目をつけた軍が彼の元に追手を送り込み……。これまでも数度に渡って実写化されてきたマーベル・コミックの人気シリーズを、エドワード・ノートン主演&「トランスポーター」シリーズのルイ・レテリエ監督で新たに映画化。
  • 原題:
    The Incredible Hulk
    監督:
    ルイ・レテリエ
    脚本:
    ザック・ペン
    製作総指揮:
    スタン・リー、デビッド・メイゼル、ジム・バン・ウィック
    製作:
    アビ・アラド、ゲイル・アン・ハード、ケビン・フェイグ
    撮影:
    ピーター・メンシーズ・Jr.
    音楽:
    クレイグ・アームストロング
    出演:
    エドワード・ノートン、リブ・タイラー、ティム・ロス、ウィリアム・ハート、タイ・バーレル、ティム・ブレイク・ネルソン、ロバート・ダウニー・Jr.
    2008年アメリカ映画/1時間54分
    配給:
    ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 8月1日より有楽町スバル座ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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インクレディブル・ハルク

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