ハプニング : 新作映画評論

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新作映画評論

ハプニング ハプニング 7月26日より日劇3ほかにてロードショー

世界の破滅はいきなりこうやってやってくる

画像1(C) 2008 TWENTIETH CENTURY FOX[拡大画像]

これは世界が破滅する物語である——どこかでそんな宣言がなされたのかもしれない。物語が始まったかと思うと、いきなり人がバタバタと死に始める。何故そうなったのか、おざなりな説明はあるもののもはや問題はそこにはない。とにかくハプニングは起こってしまったのだ。その緊急の現場でわれわれが何をするか、それによってどうなるかだけが描かれていく。誰も全体像が見渡せない。映画を見ているわれわれも登場人物たちと同じく、一体何が起こったかと右往左往するばかりである。もはや原因も因果関係もどうでもよい。世界の破滅はいきなりこうやってやってくる。まるで映画のように……。

しかしこの人間たちの死に様をなんと言ったらいいのか。残酷でもなく悲惨でもなく、ただただあっけなく死ぬ。虫けらのようにと形容するのもロマンティックすぎる。人は死んでから「死体」という物体になるのではなく、元々物体として生きていたのだということを思い知らされる。世界の終わりとはこんなものかと思うしかない。その中で私たちは死ぬ。世界の終わりという壮大さが引き起こすこのあっけなさとバカバカしさが、すべての物事に「物語」を求めてしまう私たちの感情をあっさりと置き去りにするはずだ。その清清しさ! 私たちは闇雲に生き、バカバカしく死ぬのである。これでいいのだ。

樋口泰人

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  • ハプニング
  • 「シックス・センス」「サイン」のM・ナイト・シャマラン監督が、何の前触れもなく突然起こった人類滅亡の危機をサスペンスフルに描いたパニック大作。ある日突然全米全土からミツバチの姿が消えたのを皮切りに人々が次々と倒れていく異常現象が発生。フィラデルフィアの高校教師エリオットは妻や友人の娘を守るために見えない脅威からの逃避行を続けるが……。出演はマーク・ウォールバーグ、ズーイー・デシャネル、ジョン・レグイザモら。
  • 原題:
    The Happening
    監督・脚本:
    M・ナイト・シャマラン
    製作:
    M・ナイト・シャマラン、サム・マーサー、バリー・メンデル
    撮影:
    タク・フジモト
    音楽:
    ジェームズ・ニュートン・ハワード
    出演:
    マーク・ウォールバーグ、ズーイー・デシャネル、ジョン・レグイザモ、ベティ・バックリー、アシュリン・サンチェス、スペンサー・ブレスリン、ロバート・ベイリー・Jr.
    2008年アメリカ映画/1時間31分
    配給:
    20世紀フォックス映画
  • 7月26日より日劇3ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2008 TWENTIETH CENTURY FOX

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