ひゃくはち : 新作映画評論

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新作映画評論

ひゃくはち ひゃくはち 8月9日よりテアトル新宿ほかにてロードショー

能天気なほど快活な補欠部員の野球愛に、高笑い!

画像1(C) 2008「ひゃくはち」製作委員会[拡大画像]

熱烈な高校野球ファンだけに、背番号19番と20番の選手の後ろ姿が映し出されたポスターに感じ入った。夏の県大会は多くて20名(都道府県によって違う)、甲子園は18名までしかベンチ入りできないのだ(2名は確実にスタンド行きだ)。悲しき補欠野球部員2名の友情物語かと思ったら、柳沢慎吾の「ひとり甲子園」の芸のように、野球の打球音から応援席のブラバンの音楽まで感覚的に再現されていて、野球小僧にはたまらない映画だった。素晴らしき野球狂の詩である。

タイトルは“煩悩”のほか、白球に縫われた赤い糸の“縫い目の数”を表すのだろう。だが、煩悩の中の三悪のひとつでもある“愚痴”が、映画をコミカルに躍動させている。イガグリ頭の2人の球児は練習で必死に白球を追いかける。だが、ベンチ入りへの壁は厚く、夢の甲子園のグラウンドには立てそうもないのだ。

主人公の雅人(斎藤嘉樹)とノブ(中村蒼)の快活な笑顔が、雲ひとつない夏空のように、見る者を晴れ晴れとさせてくれる。甲子園出場目前で、最大のピンチに見舞われたとき、斎藤演じる雅人が“秘密特訓”の成果(!?)を発揮するラストの、能天気なほどの楽しさといったら! これほど笑った野球映画はない。

佐藤睦雄

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ABOUT THE MOVIE

  • ひゃくはち 画像2 [拡大画像]
  • ひゃくはち
  • 野球の名門として知られる京浜高校の補欠部員・雅人とノブは、甲子園のグラウンドを目指して毎日過酷な練習に励んでいた。しかし上級生が引退しても、彼らに与えられるのは雑用ばかり。そんな中、有望株の新入生が入部したことにより、2人は高校最後の甲子園のベンチを巡って争うことになり……。29歳の新鋭・森義隆監督が、補欠部員たちの奮闘を爽やかに描いた青春ドラマ。雅人役に映画初主演の斎藤嘉樹、ノブ役に「恋空」の中村蒼。
  • 監督・脚本:
    森義隆
    原作:
    早見和真
    撮影:
    上野彰吾
    音楽:
    和泉剛
    出演:
    斉藤嘉樹、中村蒼、市川由衣、竹内力、高良健吾、北条隆博、桐谷健太、三津谷葉子、有末麻祐子、小松政夫、二階堂智、光石研
    2008年日本映画/2時間6分
    配給:
    ファントム・フィルム
  • 8月9日よりテアトル新宿ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2008「ひゃくはち」製作委員会

ひゃくはち

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