中島健人演じる議員秘書の正義漢なだけではない、“底知れぬ人間性” 父役・堤真一が解説

2023年10月28日 13:00


堤真一「観客の方々が最後、どうとらえるのか気になりますね」
堤真一「観客の方々が最後、どうとらえるのか気になりますね」

中島健人(「Sexy Zone」)が主演した「おまえの罪を自白しろ」(公開中)。共演した堤真一が、主人公・晄司(中島)の正義に真っ直ぐなだけではない“意外な人間性” を、注目ポイントとして紹介し、「観客の方々が最後、どうとらえるのか気になりますね」とコメントを寄せた。

本作は、水田伸生監督(映画「アイ・アム まきもと」)が、真保裕一氏の同名小説(文春文庫刊)を映画化するタイムリミットサスペンス。中島と堤に加え、池田エライザ山崎育三郎中島歩美波尾野真千子金田明夫角野卓造が共演した。物語の始まりは、疑惑を抱える国会議員・宇田清治郎(堤)の幼い孫娘の誘拐事件。犯人からの要求は身代金ではなく、「明日午後5時までに記者会見を開き、おまえの罪を自白しろ」という脅迫だった。清治郎の息子で、議員秘書を務める晄司は、家族の命を救うため、前代未聞の事件に挑む。

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堤は、本作の見どころを“人間ドラマ”だと語る。「誘拐した犯人側の事情もちゃんと描かれていますし、人間ドラマも見応えがあります。この作品で感じたのは、お互いの正義を主張するけれど、そこには何の正義もないこと」と、誘拐事件の被害者となる宇田家だけではなく、犯人側のドラマも綿密に描かれていると明かす。

さらに、「健人くんが演じる宇田晄司という青年が真っ直ぐで救いがある映画ではあるんですけど、彼は今後どんな人間になっていくのか。ただ真っ直ぐな正義感を持っているだけではないと思わせるシーンもありますし、父は清治郎なので」と言及する。家族を守るために清治郎の罪を追及し、罪の先に待ち受ける“本当の敵”にも立ち向かう晄司。彼が持つ正義漢なだけではない、底知れない“策略家としての一面”にも注目だ。

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水田監督は、「晄司が父・清治郎に対してここまで反発するのは、その裏にある父親に対する強い意識というか、親子の強い情があるからなんです。情がなければやっぱり反発もせずに、無視するだけですよね。尊敬が半分、そうじゃないところも半分。誘拐を軸にしたタイムリミットサスペンスでありながら、“父と息子”という関係が、物語が進むにつれて端々に出てくるんです」と、物語を紐解いた。

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