8人の女たち : 新作映画評論

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8人の女たち 8人の女たち 11月23日よりシネマライズほかにてロードショー

ダグラス・サークもジョン・フォードも知らなくっても大丈夫

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例えば、この映画がそこかしこで参照しているダグラス・サーク(40年代、50年代のハリウッドのメロドラマ作家として知られる)の諸作品を知らなくても、「8人の女たち」というタイトルが引き継いでいるはずのジョン・フォードの遺作(「荒野の女たち」、原題「SEVEN WOMEN」)を知らなくても、全然問題なし。一家の主人の殺人事件をめぐり、雪に埋もれた大邸宅に集まった8人の女たちの、涙と笑いと怒りとやさしさと歌と踊りと愛と憎しみとを、つまり、ばかばかしくも愚かしい彼女たちの人生の大騒ぎを、たっぷり堪能できる。

しかし一体、この映画に詰め込まれたあれやこれやの断片の数々を称して、人はなんと呼ぶのだろうか? サスペンス・コメディ? 推理ミュージカル? ドタバタ・ラブストーリー?

いやこれこそ現代のメロドラマと呼ぶのだと、ダグラス・サークなら言うだろう。ありえないような非現実的な状況の中に生まれる何か、そこに映画の真実は宿ると語ったのは、この映画の監督フランソワ・オゾンの敬愛するもうひとりの映画監督R・W・ファスビンダーだが、もちろんその「何か」こそ「愛」に他ならない。若手から大御所まで、8人の個性溢れるフランス女優をのせまくった監督の、見事な力技に拍手。

樋口泰人

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ABOUT THE MOVIE

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  • 8人の女たち
  • 舞台は50年代のフランス。クリスマス・イブの朝、雪のため密室となった大邸宅で、主人の死体が発見される。邸宅にいるのは8人の女たち。果たして犯人は誰なのか。フランソワ・オゾン監督の最新作はフランス映画界が誇る新旧8人の名女優の豪華共演も話題のミュージカル。17年生まれの「うたかたの恋」のダニエル・ダリューから、79年生まれの新星リュデビーヌ・サニエまで、全員に歌って踊るシーンがあるサービスぶり。
  • 原題:
    8 Femmes
    監督:
    フランソワ・オゾン
    脚本:
    フランソワ・オゾン、マリナ・デ・バン
    製作:
    オリビエ・デルボス、マルク・ミソニエ
    原作:
    ロベール・トーマ
    撮影:
    ジャンヌ・ラポワリー
    美術:
    クリシュナ・レビ
    出演:
    ダニエル・ダリュー、カトリーヌ・ドヌーブ、イザベル・ユペール、エマニュエル・ベアール、ファニー・アルダン、ビルジニー・ルドワイヤン、リュディビーヌ・サニエ、フィルミーヌ・リシャール
    製作国:
    2002年フランス映画
    上映時間:
    1時間51分
    配給:
    ギャガ・コミュニケーションズ
  • 11月23日よりシネマライズほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

8人の女たち

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