ONE PIECE

非常に面白かった。この作品を映像化するのは、リアリティラインをどのあたりに設定するのかが難しかっただろうと思う。ゴム人間のいる世界をどういう塩梅で描くのか。結論から言えば、決行肉弾戦は生身のアクション重視で案外血なまぐさい作風に仕上げている。物語のアレンジも的確で、キャラクターの個性を損なうことなく、マンガチックさを排して人間としてきちんと成立させている。VFXの完成度に関しては、Netflixのシリーズものなら及第点といったところか。
キャストはどれもハマっていたが、特に良かったのは真剣佑だ。アクションの切れ味が他のキャストとは違った。三刀流がきちんとかっこよく見えるのはすごい。アクションコーディネーターの工夫も素晴らしかったと思う。
コビーら海兵のドラマを増やしたのも良かった。海の世界で鎬を削るのは海賊だけではない。原作では海兵のドラマはあまり描かれないが、この作品世界を拡大させる要素として、コビーたちのドラマが機能していた。シーズン2でもレギュラーとして出てほしい。