復讐の記憶

劇場公開日:

復讐の記憶

解説

家族を殺された老人と、老人の60年越しの復讐計画に翻弄される若者の姿を描いたドラマ。「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」のイ・ソンミンと韓国版「ジョゼと虎と魚たち」のナム・ジュヒョクが初共演を果たした。

アルツハイマー病を発症した80代の老人ピルジュは、家族全員を理不尽な出来事で亡くして以来、家族を死に至らしめた裏切り者への復讐を心に秘めながら生きてきた。認知症で自分の記憶が長くは続かないと悟ったピルジュは60年間計画していた復讐殺人を実行するため、バイト先で知り合った20代のインギュに1週間だけ車の運転を依頼する。ピルジュの計画を何も知らされていないインギュは犯行現場近くの監視カメラに映り込んだことから第一容疑者にされてしまい、ピルジュとの追走劇に巻き込まれてしまう。

ピルジュ役をイ・ソンミン、インギュ役をナム・ジュヒョクがそれぞれ演じる。監督は「華麗なるリベンジ」のイ・イルヒョン。

2022年製作/128分/G/韓国
原題:Remember
配給:ハーク
劇場公開日:2023年9月1日

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映画レビュー

4.0【”大日本帝国への抵抗か、迎合か。”第二次世界大戦時の日韓の歴史の闇を背景に、80歳の認知症が進む男が若き友人を目的を話さずに運転手として雇い、60年来の計画を実行していく様を描いた哀しき物語。】

2024年5月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■80代の老人・ピルジュ(イ・ソンミン:フライヤーに名があったが、最初分からず。特殊メイクだそうである。)は、60年前の第二次世界大戦時に大日本帝国陸軍及び韓国人親日派の男達の行為により、家族全員を理不尽な出来事で亡くす。
 それ以来、家族を死に至らしめた者達への復讐を誓い、生きてきた。
 認知症に見舞われた彼は、処刑すべき5人の名前をタトゥーにして指に刻み、飲食店で一緒に働いていた若き友人青年インギュ(ナム・ジュヒュク)を、レンタルした真っ赤なポルシェの運転手として、目的を話さずに雇い、彼に指示し、復讐殺人を決行すべく当時の銃を手にする。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・認知症を患うピルジュが、妻の死を見届けた後、真面目に働いて来た飲食店のバイトを辞め、一緒に働いていた若き友人青年インギュを、レンタルした真っ赤なポルシェの運転手として、目的を離さずに雇うシーンからそれまでのコミカルな雰囲気から、凄惨な雰囲気を漂わせてくる。

・それとともに、ピルジュの表情も徐々に無表情になり、次々に指にタトゥーにして刻んだ家族を死に至らしめた者達への復讐を決行していく。
ー この辺りからのピルジュを演じた、イ・ソンミンの演技は流石である。-

・最初は、犯人と誤認されたインギュが、犯行に巻き込まれつつ、ピルジュの行為の事情を理解し、躊躇いつつ運転手としてピルジュを目的地に運ぶ。
ー が、彼はピルジュの行為を止めようと懊悩するのである。-

・ピルジュが、処刑すべき5人の名前をタトゥーにして指に刻んでいた5人目の”キヨハラタカヨシ”が、誰であったか。
 そして、ピルジュが4人目のキム・チドク将軍を彼の名誉となる除幕式で撃ち殺した後に、銃口を自らのこめかみに向けるシーン。
 だが、駆け付けたインギュの”罪を犯したなら、法で裁かれるべき。死に逃げるな!”と言う叫びにキヨハラと刻まれた銃を手から落とすピルジュ。
ー このシーンからは、ピルジュ自身の長年に亙る、深い懊悩が感じられる。-

■第二次世界大戦時の朝鮮は、日本の植民地であったが故の複雑な事情があった事は、知識としてはある。大日本帝国への抵抗か、迎合か。
 当時の朝鮮人の方々も大変な思いをされた事が、今作からは伺える。
 只、親日派を全て悪と描く事には途中まで違和感を覚えていたが、ピルジュがインギュに説得され銃を手から落とすシーンを見て、今作の製作者側の意図が分かった気がした。

<ラスト、収監されているピルジュは認知症が進み目の光が無い。
 だが、彼に面会に来たインギュに対しては、飲食店でいつも行っていた”挨拶”を行い、自らを抱きしめるインジュに対し、ゆっくりと彼の腰に手を回し、愛おし気にポンポンと彼の腰を叩くピルジュの手の動きが何とも切ない作品である。>

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NOBU

4.0タイトルなし

2024年3月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

イ・ソンミンは数々のドラマや映画で何度も観ている芸達者な役者の一人だが、
初期の認知症を患った老人が練りに練った復讐計画を実行するという難役に挑んだ作品。

日本帝政時代が背景にあるだけに、公開当時はあまり話題にならなかったのか、動画配信で視聴。

歳の差とバディもの、復讐劇、様々な角度で興味深い。
刑事役のチョン・マンシクは刑事役で登場する確率が高い気がする。

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tohko

3.0色々無理がある気が

2024年1月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

豪華キャストで送る大作ムービーといった趣に感じました。
その分リアリティに欠けて大味な感じが。

もうちょっと捻ってリアリティを醸し出して欲しかったんですけど、金かかってそうなんで安全な方に舵を切ったのかな?
設定に無理があるとかそういうのはどうでもいいんですけど、こういう映画に絶対に必要な人間の心の闇のようなものの描き込みが弱いことに尽きるかなと。

このキャストだったらもっとやれただろうと勿体無い。

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donothing

4.5日本の罪、己の罪

2023年11月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

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