無頼より 大幹部

劇場公開日:

解説

藤田五郎の原作『無頼』(南北社刊)を、「紅の流れ星」の池上金男と、久保田圭司が共同でシナリオを執筆し、「紅の流れ星」の舛田利雄が監督したアクションもの。撮影はコンビの高村倉太郎。

1968年製作/93分/日本
原題:Gangster VIP
配給:日活
劇場公開日:1968年1月13日

ストーリー

藤川五郎は、世話になった水原一家のために、ライバルの上野組の殺し屋杉山を刺した。五郎と杉山は、少年の頃からの親友だったが、やくざの世界の義理から、しかたのないなりゆきだったのだ。杉山は重傷を負い、五郎は三年間、刑務所で過ごした。誰にも告げずに出所した五郎は、かつての街に舞い戻ってきたが、その時、上野組の五人組にからまれていた雪子を助けた。雪子は嫌な縁談を親に押しつけられ、家をとび出してきたのだった。彼女は五郎から離れようとはしなかった。そんな五郎を、今は上野組にとってかわられ、すっかり落目になった水原が暖く迎えた。水原一家の若いやくざ猛夫は、五郎を兄のように慕い、自分の部屋を住居に提供するのだった。一方、五郎の帰りに、上野組は色めき立ち、水原一家との闘いは必至だった。そんな時、杉山が病気にかかり刑務所から出てきた。だが上野組は杉山には何の償いも与えず、その上、杉山の女夢子が生活に困って身を売っているのを知りながら、何の援助もしていなかったのだ。それを知った杉山の怒りは大きかった。五郎も上野組の仕打ちに憤りを覚えるのだった。衝突の寸前で水原一家と上野組は大親分神宮の肝いりで手打式を行なった。水原は一家の維持のために、しかたなく上野組ににらまれている五郎と縁を切った。その数日後、ほとほとやくざの世界に嫌気のさした五郎は、杉山や夢子や雪子と共に、足を洗おうとしたが、やはり、五郎の勧めで堅気になろうとした猛夫や、その上、杉山までが上野組に殺されてしまった。五郎は雪子と夢子に杉山と共に必ず行くと、嘘をつき、杉山の故郷に二人を見送ると、上野組に単身殴り込んだ。そして上野たちを倒しながらも、自ら深手を負った五郎は、よろよろと、夜の街をさまよって行った。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0渡哲也のすべての魅力はこの映画にあり。!

2021年7月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD、映画館

泣ける

悲しい

無頼シリーズの最初の作品。
シリーズの中で私はこの作品が一番好きです。!
渡哲也、本当に若いです。
本当に顔つき悪いです。
でも、カッコイイです。!
私の好きなシーンは朝の通勤ラッシュの人波と反対に歩く五郎(渡哲也)。
向かう先は結婚した昔の恋人。
木の影からそっと見る視線の先には、
彼女が結婚した男を見送る所。
辛そうな表情を見せる五郎(渡哲也)。
哀愁ありすぎ。!
「大都会」、「西部警察」の渡哲也さんは弱さを見せない完璧な男。!
でも、私はこの作品の渡哲也さんの方が好きです。!
ドスで斬り合うアクションは現代では見られないシーンで迫力満点。!
最後は傷だらけで、もがき苦しみながらも生を求めて去っていく姿がまたなんとも言えない魅力です。!

新しい恋人役、松原智恵子さんは本当に可愛らしく綺麗です。!
例えるなら「日本のグレースケリー」
個人的には吉永さゆりよりぜんぜんいいと思うのだが。?
松原智恵子さんはきっと謙虚なんです。

「西部警察」だけのイメージで渡哲也を評価してはいけない。!
「大幹部」こそ真の渡哲也の魅力を満喫出来る。!
渡哲也さんありがとうございました
。!
ご冥福をお祈り申し上げます。

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西海一久

2.5日活らしいヤクザ映画

2020年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公(渡哲也)は出所後、美しい女(松原智恵子)と相思相愛になる。
しかし、悪いやくざがどんどん理不尽さを増し、堪忍袋の緒が切れる。
東映の様式美とは違うアクション映画となっている。

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