柔道一代 講道館の鬼

劇場公開日:

解説

近藤竜太郎の原作を「雲の剣風の剣」の結束信二が脚色「柔道一代」の佐伯清が監督した柔道もの。撮影は「パレンバン奇襲作戦」の星島一郎。

1964年製作/85分/日本
原題:Karate Champion
配給:東映
劇場公開日:1964年2月1日

ストーリー

警視庁柔術師範選抜大会に敗れた柔術一家は、恨みを晴らそうと講道館を狙っていた。総大将の外遊中のこととて、矢面に立ったのは本郷四郎。その恋人ミキの兄で沖縄の唐手使い与那嶺拳心も、妹をふったと感ちがいして、彼の命を狙っていた。東京を去ることを決心した四郎は、後を追った拳心とかつて四郎に敗れた鎖鎌の柔術家中山仙造に挑まれた。が四郎のファンである巾着切の金太の機転で難をのがれた。四郎の次の訪問先である浜松に現れた拳心は、イカサマ賭博を見破って、手むかった清吉を殺し、土地のやくざをも叩き殺した。清吉の娘和子はサーカスに売られ、やっと年期があけ、清吉のもとに帰って来たのだった。悲しい身の上の和子を英五郎の好意で、九州まで送ってゆく四郎を、狂ったように殺人を続けた拳心が追った。下関の海岸で、和子を慰める四郎を見て、妹が捨てられたと思い、そのうらみから拳心は、和子に斬りつけた。拳心の一刀で悲しい微笑を残して和子はこの世を去った。一方、警察の目を逃れて沖縄に飛んだ拳心を心配してミキも、沖縄に向かった。また四郎も金太と共に拳心の師匠拳丈を訪ねて海上の人となった。波騒ぐ那覇の海岸で、拳心の唐手の技と四郎の山嵐の技が対決した。ミキの必死の説得もむなしく復讐に狂った拳心は、四郎の山嵐をまともに受けて、青い海原へと消えていった。南国の海が、静かに太陽をうけて光っていた。

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