オリオン星座

劇場公開日:

解説

「蝶々失踪事件」の中代富士男の企画に、金貝省三の原作並びに脚色を「二死満塁」以来の田口哲が共同脚色並びに監督する。カメラは「花嫁の正体」の長井信一が担当している。「二人で見る星」「長崎物語」(松竹京都)の水島道太郎と「天下の御意見番を意見する男」以来の風見章子の主演に「蝶々失踪事件」につぐ立松晃のほか「二人で見る星」の沢紀子「緑の小筐」の平井岐代子らが共演している。

1948年製作/81分/日本
配給:大映・東京
劇場公開日:1948年2月24日

ストーリー

深夜の宿直室に電話のベルが鳴りひびく--刑務所の集団脱走約三十名--次から次へ通信網が拡張される。武装警官の出動。五郎と松吉は先ず農家に押入り服装を整えやっと東京に潜入することが出来た。五郎には戦死した戦友に頼まれた伝言が気にかかっていた。五郎がたずね当てたのは、もと子爵の御室家であった。その家の経済を支えているのは新興成金の須藤で、娘の泉は無理強いに三日後には須藤と結婚する日が迫っていた。「女中の千代を心から愛している、どうぞ千代を幸福にしてやってくれ」という遺言の責任を果した五郎には、またもや泉を結婚から救わなければならなかった。何ごとも泉の幸福のために、の誠意一念から行動した五郎ではあったが、いつとなく泉に心うばわれるようになった。脱獄囚の身である五郎は、この仕事さえ無事終れば、その足で直ぐ自首して出る覚悟だった。しかし松吉の密告により、泉の身が危険にひんしているのを知った五郎が、避難先きのアパートに泉を救うべく出向いた時、すでに須藤の手がまわりいままさに泉をつれ帰らんとしているところだった。五郎は猛然と須藤に飛びかかった。--おれと一緒に死ね!--五郎の絶叫が続いた。ピストルがなった、五郎がガックリと倒れた。五郎の名を呼びつづける泉の声。死の瞬間に二人の心はしっかりと結ばれたのである。いつか泉が話してくれたオリオン星座が夜空に美しく輝いている。

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