シン・ゴジラ オルソ

シン・ゴジラ オルソ

解説

「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明が脚本・編集・総監督、「平成ガメラ」シリーズの特技監督として知られる樋口真嗣が監督・特技監督を務め、興行収入82億円超の大ヒットを記録した2016年の映画「シン・ゴジラ」のモノクロ版。突如として首都圏に襲来した謎の巨大生物ゴジラと人間たちが繰り広げる死闘の行方を、リアルな描写でスリリングに活写する。

2023年10月27日に実施された第4回「『ゴジラ-1.0』公開記念 山崎貴セレクション ゴジラ上映会」にて初上映されもので、同上映会のゲスト登壇のオファーを受けた庵野総監督が企画を提案し、樋口監督と尾上克郎准監督が監修を担当して仕上げた。

タイトルの「オルソ」はモノクロフィルムのひとつである「オルソクロマチックフィルム」の略称で、赤系統の色が感光されない特色を持ち、現在主に流通しているモノクロフィルム「パンクロマチックフィルム」よりもフェイストーンが重くなることが特徴。

2023年製作/120分/G/日本

スタッフ・キャスト

総監督
監督
樋口真嗣
准監督
尾上克郎
脚本
庵野秀明
特技監督
樋口真嗣
特技統括
尾上克郎
製作
市川南
エグゼクティブプロデューサー
山内章弘
プロデューサー
佐藤善宏
澁澤匡哉
和田倉和利
プロダクション統括
佐藤毅
ラインプロデューサー
森徹
森賢正
撮影
山田康介
照明
川邉隆之
美術
林田裕至
佐久嶋依里
美術デザイン
稲付正人
装飾
坂本朗
高橋俊秋
録音
中村淳
整音
山田陽
音響効果
野口透
編集
佐藤敦紀
音楽
鷺巣詩郎
伊福部昭
VFXスーパーバイザー
佐藤敦紀
VFXプロデューサー
大屋哲男
扮装統括
柘植伊佐夫
スタイリスト
前田勇弥
ヘアメイク
須田理恵
ゴジライメージデザイン
前田真宏
ゴジラキャラクターデザイン
竹谷隆之
ゴジラアニメーションスーパーバイザー
佐藤篤司
特殊造形プロデューサー
西村喜廣
カラーグレーダー
齋藤精二
音楽プロデューサー
北原京子
スクリプター
田口良子
河島順子
キャスティングプロデューサー
杉野剛
南明日香
総監督助手
轟木一騎
助監督
足立公良
自衛隊担当
岩谷浩
製作担当
片平大輔
(B班)撮影
鈴木啓造
桜井景一
(B班)照明
小笠原篤志
(B班)美術
三池敏夫
(B班)操演
関山和昭
(B班)スクリプター
増子さおり
(B班)助監督
中山権正
(C班)監督
石田雄介
(C班)助監督
市原直
(D班)撮影
摩砂雪
轟木一騎
庵野秀明
(D班)録音
摩砂雪
轟木一騎
庵野秀明
(D班)監督
摩砂雪
轟木一騎
庵野秀明
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映画レビュー

4.0うーん…「二番煎じ」「柳の下の二匹目のどじょう狙い」の感が否めなかった、ある意味想定外の作品。でもオリジナルが面白かったので、この評価です。

2024年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

アマプラでゴジラシリーズが一挙配信開始と知って。その中から何かを鑑賞しようと思った時に発見しました。
「なんで作ったし!」というのが正直な感想です。想定外な出来事です。
「山崎っ!てめぇ!上手いことやりやがって!俺らにもやらせろ!」というわけでもあるまいしと思った今さら感が拭えないんですよ。
これ『ゴジラ‐1.0マイナスカラー』の時にも思ったんですが。初代ゴジラへのオマージュとして作った(?)白黒版にしては、絵が鮮明で綺麗すぎると感じたんですよね。
どうせ作るんだったら、もっと弄って昭和チックな絵面にしてほしかったです。フィルムノイズや、クレジットタイトルの微妙なブレ(ジッターって言うの?)を再現させるとか。私はそう思いました。
とは言え、ただ単に白黒化させたのではなく“オルソクロマチックフィルム”という手法を用いて、普通の白黒よりもフェイストーン(なんぞそれ?肌色のこと?)が重くなるように作られたらしいですね。(.com様から引用)
その“オルソクロマチックフィルム”演出のためか?出演者の皆さまが「えっ、別人?」と思うほど人相が悪く見えたんですよね。みんな悪人面。
それができるならなおのこと、現代の映画を現代の技術を使って、あえて退化させた絵が観たかったです。そういうチャレンジを見たかったです。的外れな思いつきかもしれませんが。
などと文句言いながら、本作のオリジナルのレビューは書いていませんでした。まさに「今さらかよ!」なんですね。
なので、今回はオルソを兼ねてそれを記したいと思います。書くなら「今でしょ!」

この作品のおかげで、現在に繋がる私の映画ライフに火が付いたと言っても過言ではありません。
それまで、月イチのペースで上京して、地下ドルさんのおっかけなんてやらかしていたんですね。この阿呆は(笑)
イラスト描いて売って、細々と軍資金の工面をしていたんですよ。
なので映画を思う存分観る余裕なんてなかったんですね。時間的にも、財布の事情的にも。そもそも映画自体に興味が薄かったですし。「地下ドルさんかわえぇ♡」だったんですね。
そんなある日、想定外で結構重篤な病気で倒れてしまって。リハビリを含めて二カ月間の入院生活を余儀なくされてしまったんです。
後にその病気に関わる大手術を受けることにもなり。そんな時に出会ったのが、世田谷自然食品の緑黄青…ちがーう!
この『シン・ゴジラ』でした。
当時はスマホを持っていなかった時期でした。外界との接点はといえば、病室の有料テレビのみです。そんな時の何かのテレビ番組で知ったのが本作でした。
丸っきり娯楽に飢えていた状態ですから、この映画を観るのをウキウキワクワクと楽しみにしていたんですね。
ごめんなさい、ここからレビュー本番入ります。相変わらずまくら長すぎる。想定内の出来事です。

本作、乱暴に言えば、別にゴジラ映画である必然性はなかったと思いました。
映画の世界では、挙げつくされているほどの、ありふれたデザスター物でもよかったように思えて。
“if”をリアルなタッチで描ききったところが秀逸だと思いました。
平成ガメラ三部作や押井守作品を、さらに徹底的にリアル寄りに特化させた政治シミュレーションゲームだと思ったの。
卵が先かニワトリが先か論になっちゃうんですが、ディザスター物を撮りたくて、ゴジラを思いついたのか、はたまたゴジラを撮るためにディザスターテイストをチョイスしたのか、どちらかなんだろうなぁ。
おそらく、いえ、きっと後者なんでしょうね。
でも、ゴジラを登場させなくてもお話を進行させるのは十分に可能だったと思って。
もっと言うなら、災害対策本部という限定された空間のソリッドシチュエーションドラマとしても良作が撮れたと思いました。現場で起っている部分を全く見せずに。『未知への飛行』みたいな。例に漏れずレビュー書いていないんですが。
でも、そんなんじゃアカンのんですよね。やっぱりそこは主役にゴジラを据えて、破壊の限りを尽くすシーンを見せなきゃなんですよね。
「アメゴジ」にお株奪われていた現状をどうにかしたかったんでしょうね。その意気やよし!です。“KAIJU”じゃなくて“怪獣”なんだよ!って感じで。

驚いたのが蒲田に上陸した時の第二形態。これ、想定外のビジュアルでした。
第二形態の目が怖い!あの目がイヤだ!鳩?爬虫類的?なあの目がイヤだ!
第二形態については、本当に想定外のサプライズでした。造形としてのインパクトは限りなく大でした。
造形に関しては、△体型の第四形態のインパクトもすごすぎて、過去作品や『-1.0』よりもゴジラらしい体型だと感心しているんですよね。

特技班が一番嬉々として作ったのって、ヤシオリ作戦よりも、物語中盤の戦車大隊活躍からの壊滅のシーンだと思いました。あそこ、本当に見ごたえありましたから。ミリヲタじゃない私が見ても、鳥肌が立ちました。砲塔を目標に向けたまま、車体をギャリギャリギャリ!と向き変えするところです。

肝心の音楽なんですけれど、エヴァの焼き直しみたいのには、正直感心できなかったです。その代わり、他のオリジナルサウンドトラックは印象的なものが多かったです。第一波ゴジラ禍が去った後の平和な街並みのシーンや、米軍による“地中貫通型爆弾 MOPⅡ”(このキャプションが本作が本作たらしめる理由のひとつでしたよね)攻撃を浴びたゴジラが背から光線を吐くシーンところなどが秀逸だと感じました。

キャストの皆さんのシリアスな演技が最高潮を迎えたのは、国連軍(=米軍)による核攻撃決定のところだと思いました。
本作、名のある俳優さん330人弱が生き生きとして演技なさっていたように思えました。
私的には本作のMVPって、尾頭を演ずる市川実日子なんですね。この人のクールな佇まいや、チャキチャキした口調が、まぁ本作にハマるのハマらないのなんの。人間側の主役・矢口の長谷川博己を完全に喰ってましたから。
よく言われる石原さとみのウザさは、あまり感じなかったかな?私スーツ萌えですし(笑)
ただね、『シン・ウルトラマン』の長澤まさみの時にも思ったんですが。現場でチャキチャキ動くにはあのハイヒール(推定9cm)はないやろーと思ったんですよ。3.5cmヒールですら動きにくいのは女装時に検証済なんですね。(またしれっと女装ネタ絡めやがって!)←でも、こういう視点って大事でしょ?(笑)
ここは庵野さんの萌え的には外せない部分だったのかな?あんなんで踏まれたいのかな?←おい!

終局に至って、最大の恐怖はゴジラではなく、米軍の核兵器になったんですよね。
“核の脅威”を訴える。これこそが初代ゴジラのメッセージとするなら、当然の帰結かと思いました。
エヴァでも言われていたように「最後の敵は同じ人間」なんですよね。
ヤシオリ作戦はそれへのアンチテーゼだと思い。「人類が協力した叡智を尽くせば平和的な解決方法もあるやろ!」というふうな。
そのヤシオリ作戦の時の矢口の演説に燃えました。“新幹線N600系電車(無人運転)”の活躍シーンでの「宇宙大戦争マーチ」からの“無人在来線爆弾”のところのオリジナルサウンドトラック使い方もドンピシャでした。ここ鉄っちゃん的には燃えるシーンだったのは想像に難くなく。「庵野わかってるやん!」みたいな。
戦車大隊のところもそうでしたけれど、特にミリヲタさんのツボを押さえまくっていると思いました。私は興味のない分野、かつ、勉強不足なのでよくわからなかったのですが。
ラストで矢口が語った「政治家の責任の取り方は、自らの進退だ」とありましたが、私は「はぁ?」だったんですね。そんな簡単なことでいいの?と思って。半沢直樹でもあるまいに。為政者ってもっと重いものを背負っているんじゃないの?と思って。
ラストと言えば、本当の最後。あのカット必要?正直言ってあれは蛇足。思わせぶりなシーンで締めて、恐怖感を煽る手法にうんざりしているんですよね。責任持って続きを描けるなら別ですけれど。どうして綺麗に1本の作品で幕引きできんかなぁ。

何だかんだ文句も付けつつ、オリジナル版は総じて高評価です。ですがオルソで観る価値があったかといえば、かなり微妙だったんですね。
通常のカラーver.で観た方がよかったと思いました。その方が自然だったと思って。背から光線を吐くシーンなんてカラーで観た方が圧倒的に美しいですからね。

本作は海外での評価は散々らしかったじゃないですか。そこのところがもうひとつスッキリしなくて。
ゴジラ映画という枠組みを超えてでも、斬新な切り口の作品だと思うのに。何がダメだったんだろう?
我が国の政治の独自性に興味を惹かれなかったのかも?

もはや語り尽くされている感のある本作なので、ありきたりなレビューになっちゃいました。私オリジナルな部分って、ハイヒールのくだりだけなんですよね(笑)

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野球十兵衛、

3.5-1/-Cの二番煎じだけどOK

2024年5月5日
iPhoneアプリから投稿

悪くは無いけど違う気がする

-1の-Cの反響が良く急遽追加された感があるけど、-1はあの時代背景だから良かった訳で現代劇を無理矢理モノクロバージョンにする必要があったのだろうか?

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成龍

5.0モノクロで際立つ、新訳初代の側面

2024年5月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

知的

ネタバレ! クリックして本文を読む
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しゅうへい

5.0シン・ゴジラのモノクロバージョン

2023年11月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

7年ぶり劇場鑑賞
ゴジラの恐怖感マシマシ
カラー蒲田くんはかわいかったけど
モノクロ蒲田くんは怖怖

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onigiri69
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