デューン 砂の惑星 PART2

劇場公開日:

解説

「メッセージ」「ブレードランナー2049」のドゥニ・ビルヌーブ監督がフランク・ハーバートのSF小説を映画化し、第94回アカデミー賞で6部門に輝いたSFアドベンチャー大作「DUNE デューン 砂の惑星」の続編。

その惑星を制する者が全宇宙を制すると言われる砂の惑星デューンで繰り広げられたアトレイデス家とハルコンネン家の戦い。ハルコンネン家の陰謀により一族を滅ぼされたアトレイデス家の後継者ポールは、ついに反撃の狼煙を上げる。砂漠の民フレメンのチャニと心を通わせながら、救世主として民を率いていくポールだったが、宿敵ハルコンネン家の次期男爵フェイド=ラウサがデューンの新たな支配者として送り込まれてくる。

ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソンら前作のキャストに加え、「エルヴィス」のオースティン・バトラー、「ミッドサマー」のフローレンス・ピュー、「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」のレア・セドゥが新たに参加。

2024年製作/166分/G/アメリカ
原題:Dune: Part Two
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2024年3月15日

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映画レビュー

4.5単純な英雄譚でなく、民衆が熱狂するリーダーの危うさを示唆する現代性

2024年3月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

デイヴィッド・リンチ監督版の「デューン 砂の惑星」(1984年、上映時間137分)では主人公ポールと次期男爵フェイド=ラウサの決闘がラスト前のハイライトだが、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による連作では155分の1作目に続く本作166分のエンディング近くで同じポール対フェイドの決闘が描かれる。つまり、フランク・ハーバートによる原作小説の物語の経過を、リンチ版に比べてここまで2.5倍近くもの尺を割いてじっくり描いているのがヴィルヌーヴ版「デューン」なのだ。したがって当然、ポールがいくつかの試練や戦いを通じて抑圧された砂漠の民フレメンからの信頼を勝ち取り、彼らの救世主として熱狂的に支持されるようになる過程も説得力十分に語られる。

ティモシー・シャラメが体現する美しい青年ポールは、さまざまな経験を通じて戦闘能力、超自然的な力、リーダーとしてのカリスマ性を高めていくものの、それが単純な英雄譚として描かれていないのはヴィルヌーヴ版でより示唆的だ。原作者ハーバートはあるインタビューで「リーダーが常に正しいとは信じるな」というメッセージを小説に込めたと語った。

2020年代の今、世界に深刻な影響を及ぼしているロシア・ウクライナ戦争とパレスチナ・イスラエル戦争も、もとをたどれば石油などの資源をめぐる当事国や利害関係のある諸外国の諍いや衝突がやがて大きな争いになっていった経緯がある(ハーバートも中東・北アフリカの砂漠地帯の石油を砂の惑星のスパイスに置き換えて小説を構想し、「アラビアのロレンス」も参考にした)。民衆が熱狂し盲信する独裁者や政治的リーダーは今もあちこちの国にいる。ヴィルヌーヴ監督は「デューン」連作で商業的成功を収めたこともあり、ハーバートの予言的メッセージにより忠実で現代世界にリンクする展開をこの先も続けてくれるだろう。

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高森 郁哉

5.0砂と香料に導かれし陶酔の映像叙事詩

2024年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

つくづく映画とは特殊な香料が散りばめられた時の砂であることを思い知った。客席で体全体に砂を浴びながら、あらゆる感覚が熱を帯びて研ぎ澄まされていく。前作がいわば苦難の物語だったのに対し、本作は猛然と突き進む復讐劇。そのカタルシスをヴィルヌーヴ監督は夢の底から迫り出してくるかのような幻想と陶酔の映像演出でもって描ききる。冒頭の戦闘での畏怖するほどの静けさや、その後の体内の水をめぐる生態学的な描写、音や手話を駆使する意志伝達にしても、全てが言葉を超えたヴィジョンとなって観客の脳裏に状況を刻む。それでいて優雅で深遠。終盤へ向け表情を変えゆくシャラメの存在感に酔いしれ、そのほか全キャストの一要素に徹した献身ぶりにも感嘆させられることしきり。見事なアンサンブル、美術、音楽・・・あらゆる意匠が砂漠のキャンバスで混ぜ合わさり、F.ハーバートが創りし複層的テーマを秘めた冒険絵巻を威厳を持って成立させている。

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牛津厚信

4.5最高の音楽

2024年5月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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hiro

5.0他にどうすればいいのか

2024年5月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

前作でDuneという作品の存在を知り、細かい設定が分かりにくかったので原作小説も読みました。数年待って待望の本作でしたが、原作とは多少は違う所があっても映画としてはこれ以上ないクオリティーでした。
Duneという作品は例えばスターウォーズみたいな分かりやすい世界観ではないのですが、世界観が分からなかったとしても映画として映像的に十分に楽しめると思います。分からない所は今は自分で調べられますしね。
自分はimaxで見たのですが、IMAXで見るべき映画だなと感じました。ただ映像というよりは音が大きいですけどね。。。特にこだわりがなければ普通の映画館でも十分だと思います。
ポールの内面の葛藤はティモシー・シャラメのビジュアルでしか表現できないものがあると思いました。音楽も素晴らしかったですね。

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ギャツビー
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