配信開始日 2022年1月7日

「僕を育ててくれたテンダー・バーはバーテンダーのチャーリー伯父さんの事。」僕を育ててくれたテンダー・バー 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5僕を育ててくれたテンダー・バーはバーテンダーのチャーリー伯父さんの事。

2022年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

2021年。監督:ジョージ・クルーニー。
主演:ベン・アフレックとタイ・シェリダン。
原作はピュリッツア賞受賞ジャーナリストで作家のJ・R・モーリンガーの
自伝小説です。
生まれて直ぐ父親に捨てられたJRは、
母方の祖父母のロングアイランドの家に母と厄介になる。
そこには「ザ・ディケンズ」という名のバーを経営する
伯父のチャーリー(ベン・アフレック)がいた。

伯父の博識と思いやり、格好良さが全てと言っても良い。

それに較べて実の父親は、本当にどうしようもないクズ男。
それでもJRはラジオのパーソナリティの父親の番組を
聞かずにはいられない。
どこかで愛してるし、父親らしい姿を期待している。

13年後。
勉強家のJRはイェール大学に受かる。
それも奨学金付きだ。
弁護士にさせたいのが母親の夢。
母親は未だに男に捨てられた傷を引き摺っている。

大学では上流の下の金持ち(なんだ、それ?)の女子シドニーと付き合うが、
本命にはほど遠く都合9回振られたことになる。
シドニーの親の面接でも体よく断られる。

JR役のタイ・シェリダン。
え〜まだ25歳なの?
キャリアが長いからもっと年上かと思っていた。
(素直な役が珍しいが好演)
父親に捨てられても、
祖父(クリストファー・ロイド)もばあちゃんも母さんも
大家族が愛してくれた。
そして格好良い上に物知りチャーリー伯父さんがいる。
性格が曲がる訳がない。

卒業。
タイム誌のアルバイトで時に誌面を飾るけれど、
しかし記者には採用されなかった。
そして南部に今は住む父親を、遂に訪ねるJR。

ラストは穏やかなこの映画や物分かりのいいJRからは
想像のつかない展開。

同居している女性を殴った父親を通報して、
パトカーが来る。
連行される父親。
訣別だ。
それがJRが出した答え。

ニューヨークに発つJRにチャーリー伯父さんのくれたプレゼント?!

心の暖かくなるラスト。
80年代のヒット曲も明るい曲調で心地良い。

ちょっと古めかしいが心暖まる佳作。

(Amazon primeの配信で観ました)

琥珀糖